目 次
はじめに
「夏のスタミナ食といえば何ですか?」
土用の丑でも有名な”鰻”ですよね。鰻なんて高くて買えないよと思っている人もきっと多いと思いますが、それでも鰻の健康効果はやっぱりすごかった。
この記事では、鰻の健康効果について紹介します。
夏のスタミナ食といえば、そう!鰻!
うなぎの栄養と効果
- 筋肉や臓器など体を構成する「たんぱく質」
- 皮膚や粘膜、目の健康を維持する「ビタミンA」
- ブドウ糖代謝や皮膚や粘膜の機能を保つ「ビタミンB群」
- カルシウムの吸収を促進する「ビタミンD」
- 強い抗酸化作用のある「ビタミンE」
- 体の成長と維持、味覚に関わる「亜鉛」
- 骨や歯を作る「カルシウム」
- 貧血予防に役立つ「鉄」
- 脂肪燃焼や血液・血管の健康に関わる「DHA・EPA」
筋肉や臓器など体を構成する「たんぱく質」
うなぎ100gあたりに含まれるたんぱく質は17.1gです。
私たちの体の約15~20%はたんぱく質でできており、たんぱく質は筋肉や臓器、肌、髪、爪など体を構成する要素として大切な栄養素です。また、酵素やホルモン、免疫物質として体の機能を調整する役割を担っています。
ダイエット中で主菜を控えている人や食事量が少なくなりがちな高齢者に特に意識してほしい栄養素です。トレーニングや激しい運動などで筋たんぱく質が多く分解される場合も、たんぱく質が不足しないよう注意しましょう。
皮膚や粘膜、目の健康を維持する「ビタミンA」
うなぎ100gあたりには、2400μgものビタミンAが含まれています。
ビタミンAは、皮膚や粘膜、目の健康を維持するために不可欠なビタミン。抵抗力を高めるはたらきもあります。
ビタミンAの一日あたりの推奨量は、18〜29歳 男性が850μg、女性が650μg、30〜49歳 男性が900μg、女性が700μgです。うなぎ100gあたりには一日に必要なビタミンAの2倍以上の量が含まれていますが、ビタミンAには過剰症のリスクがあります。通常の食事では過剰になるリスクはないと言われていますが、毎日うなぎを食べるのは避けたほうがいいでしょう。
ブドウ糖代謝や皮膚や粘膜の機能を保つ「ビタミンB群」
ビタミンB群のなかでも、うなぎにはビタミンB1とビタミンB2が豊富に含まれています。うなぎ100gあたりに含まれるビタミンB1は0.37mg、ビタミンB2は0.48mgです。
ビタミンB1は、ブドウ糖をエネルギーに変えるために必要な栄養素。糖質を多く摂る、または体を動かす仕事をしているという人は、エネルギーの産生が盛んなため、より多くのビタミンB1摂取が必要です。
ビタミンB2は、皮膚や粘膜の機能を正常に保つことに関わっています。不足すると口内炎、口角炎、舌炎、角膜炎などを起こします。成長に関わるビタミンでもあるため、活動量の多い子どもは不足に注意しましょう。
カルシウムの吸収を促進する「ビタミンD」
うなぎ100gあたりに含まれるビタミンDは、18.0μgです。
ビタミンDはカルシウムの吸収や骨の成長を促進したり、血液中のカルシウム濃度を調節したりするはたらきがあります。また、免疫機能の向上にも役立つ栄養素です。
食事から摂取するほかに、紫外線を浴びることでも生成されますよ。
強い抗酸化作用のある「ビタミンE」
うなぎ100gあたりに含まれるビタミンEは7.4mgです。
ビタミンEは強い抗酸化作用があります。抗酸化作用とは、体内で増える活性酸素による酸化を抑え、体を守るはたらきのことです。血管や血液、細胞膜を健康に保ったり、加齢によって発症しやすいと言われる疾患から守ったりします。
油と一緒に摂取すると吸収率がアップしますよ。
体の成長と維持、味覚に関わる「亜鉛」
うなぎ100gあたりには1.4mgの亜鉛が含まれています。
亜鉛は体の成長と維持に大切な栄養素です。酵素やホルモンのはたらきをサポートしたり、DNAやたんぱく質の合成に関わったり、免疫反応の調節をしたりします。また、味覚にも関与していますよ。
ダイエットのしすぎによって亜鉛不足になり、味覚障害を起こすこともあります。亜鉛は汗に多く含まれるため、発汗量の多い人も気をつけてくださいね。
骨や歯を作る「カルシウム」
カルシウムはうなぎ100gあたりに、130mg含まれています。
骨や歯を作る栄養素で、一部はカルシウムイオンとして血液凝固を促進したり、筋肉の興奮性を抑えたりします。
ビタミンDやクエン酸、牛乳に含まれるカゼインホスホペプチドというたんぱく質など、カルシウムの吸収率を上げる食品と一緒に摂取するのがおすすめです。
貧血予防に役立つ「鉄」
うなぎ100gあたりに含まれる鉄は0.5mgです。
鉄は赤血球の材料として全身に酸素を運ぶ役割があります。適量摂取できていると、運動機能や学習能力の向上、貧血予防に。
鉄はダイエットや少食等で食事量が少ない方や栄養バランスが偏っている方、発汗量が多い方は不足しがちです。食事でしっかり摂取するようにしましょう。
脂肪燃焼や血液・血管の健康に関わる「DHA・EPA」
うなぎ100gあたりに含まれるDHAは1100.0mg、EPAは580.0mg。DHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)は、人間が体内で作ることができない、不飽和脂肪酸と呼ばれる栄養素です。
DHAには脂肪燃焼を促進したり、脳の神経細胞のはたらきをスムーズにしたりする作用があります。EPAは血液や血管の健康を維持する、生活習慣病の対策に役立つなど、さまざまな作用があります。
一日のうち30歳~49歳の男性で2.0g 、女性で1.6g(授乳婦は1.8g)の、目安量が設定されています。うなぎのほかさばにも多く含まれているので、日々の食卓に取り入れてみてください。
まとめ
うなぎにはDHAやEPA・ビタミンAやカルシウムなどの、栄養素を豊富に含む食材であるとわかりましたね。そして、市販のうなぎのかば焼きを約1/3パック(約50g)食べると、1日に必要なビタミンAをほぼ満たすことができるのもポイントです。
しかし、脂溶性ビタミンであるビタミンAには過剰症の問題もあるため、うなぎを毎日食べるのは控えた方がよいでしょう。なお、うなぎのビタミンやミネラル、たんぱく質は、高齢者の栄養補給にもおすすめです。
栄養豊富なうなぎを食べて暑い夏を乗り切りましょう。
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